Zabbix アクション設定について

 

Zabbix アクション設定(機能)とは

 障害発生時や復旧時、コメント入力後に実行する動作の設定をアクションと呼びます。アクションを設定することで、イベント結果としてアクションを実行することができます。

 自分のようにこの説明がしっくりこなかった人のためにざっくり説明しますと、まずイベントとは「何かが実行されたとき」や「何かを検知したとき」にその事象に関す情報をまとめたものです。(※イベントについて、もう少し詳しい説明はこの記事の下の方に記載しておきます。)そのイベントが作成されたタイミングでアクションの実行条件に該当すれば、設定しているアクションが実行されるという感じです。以下の画像はあくまでイメージです。

①トリガー作動

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②アクション作動

トリガーの状態が変更されたことでイベントが生成され、それに反応してアクションが作動します。

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上記の②の画像でも少し記載されていますが、アクションを設定する際に最低限設定しないといけない項目があります。以下の3点がそれにあたります。

・アクション名

・アクションの実行条件

・アクションの実行内容

それぞれについてざっくり説明していきます。

 

・ アクション名とは

任意の名前です。アクション処理がわかるものが望ましいと思います。

アクションの実行条件とは

アクションは実行条件としてホスト/トリガーのステータス/トリガーの深刻度などを、ANDやOR条件として複数を組み合わせて設定を行うことができるため、多くの監視対象がある環境でも柔軟に設定することができます。

アクションの実行内容とは

アクション機能でシステム管理者へのメール送信やZabbix Agent/Serverを介してのリモートコマンドの実行、複雑な処理をさせる場合はスクリプト実行など、やれることも多いため、アラート後の実行内容をひとまとめにし自動で対応できるため、対応方法などが固まっている場合は何も対応せずに正常に戻すこともできます。

 

 具体的な設定方法を知りたい方は以下を参照ください。(Versionに注意!!)

2 アクション [Zabbix Documentation 2.2]

 

 

イベントについて 

上記した通りイベントは、事象を検知した際などに作成されます。主に以下の4つのタイミングで作成されるようです。

トリガーイベント

トリガーのステータスが[正常]から[障害]などに変更になったタイミング、またはその逆のに[障害]などから[正常]に戻るタイミングでイベントが作成されます。具体的な使い方としては、トリガーの状態の変更を検知した際にメールで通知したり、コマンドやスクリプトの実行を設定することができます。

ディスカバリイベント

Zabbixはネットワークディスカバリという機能を持っています。これは多数のサーバやネットワーク機器を管理する手間を省き、登録作業を自動化する機能です。具体的に言うと、設定されたIP範囲を定期的にスキャンし、ホストやサービスを発見したタイミングでイベントが作成されます。アクション設定を使うと発見したホストを自動でZabbixのホストグループやテンプレートなどと紐づることができます。

自動登録イベント

現在は、仮想化技術などで簡単にサーバなどの監視対象を増やすことができます。そしてアイテムの説明の時にも記載しましたが、Zabbixでは監視の際に様々なエージェントを使用して監視しています。新しくサーバを追加する度に手動で設定するのは非常に手間になります。その手間がかかる作業を自動化してくれるのがエージェントの自動登録機能です。イベントは、エージェントを発見したタイミングで作成されます。アクション設定の具体的な使い方としては、アクションの実行条件の設定で「ホストのメタデータなどのZabbix agentのパラメータ値」を設定することで、自動登録されたタイミングで自動でホストグループやテンプレートに紐づけされるようにできます。

内部イベント

 言葉の通りZabbix Server自身の内部状態によってイベントが作成されます。具体的には、アイテムやローカルディスカバリールールの取得状態が「通常」から「取得負荷」に変更された場合やトリガーが「不明」のステータスになった場合などにイベントが作成されます。具体的な使い方としては、「アイテムが取得不可」になった際に、メールで通知するなどの使い方ができます。

 

トリガーイベントに対してアクション設定をするのが一番よくつかわれる設定みたいです。やっぱり、一番汎用的ですもんね。今回は以上です。次回はテンプレートについてざっくりまとめたいと思います。